
韓国旅行の中で、
「ローカルのお店に入ってみたい」と思って選んだ一軒があります。
観光地らしい整ったお店というより、
少しこじんまりしていて、
ふらっと入るような場所。
そんなイメージで選んだのが、
鍾路にあるお店でした。
今回訪れたのは、
チェプドンすいとんと麦飯(体府洞スジェビとポリパッ)
景福宮(キョンボックン)の近くにあり、
私たちはそのまま歩いて向かいました。

実際に入ってみると、
これまで行った観光地のお店とは違って、
日本語はまったく通じません。
でもそれが、かえってよくて。
何もわからない私たちに、
お店の方が身振りで教えてくれて、
「これが食べたい」と写真を見せると、
うんうん、と頷いてくれて。
気がつけば、
食べやすいように混ぜてくれていたり、
自然に手を貸してくれていて。
言葉は通じないけれど、
ちゃんと伝わる感じがありました。
店内もあたたかくて、
ふと横を見ると、
娘と同じくらいの年頃の女の子たちが、
楽しそうに料理をシェアしながら話していて。
その空気の中に、
私たちもそっと混ざっているような、
そんな時間でした。
こういう空気、
なぜか昔から落ち着くのです。
娘もこのお店、
気に入ってくれたみたいで、
それも少し嬉しかったです。
ただこの日、
ホテルに荷物を預けて、
そのまま身軽に出てきてしまって。
お店を出る頃には、
雨が本降りに近い状態に。
地下鉄までは少し距離があり、
Uberもなかなか捕まらず、
辺りもすっかり暗くなっていて、
これは少し困ったな、と
お店の前で立っていました。
すると、
向かいのお店の方が、
すっと傘を差し出してくれて、
「持っていく?」というような仕草で。
そのやさしさが、
じんわりと残りました。
結局そのあと、
なんとかUberがつかまって帰れたのですが、
こういう時の人のあたたかさは、
あとから思い出すと、
いちばん強く残るものですね。
ローカルのお店に入ってみたい、
そんな自分の選択も含めて、
いい時間だったなと思います。
