幼稚園に通うためにしていたこと|🍃ずれていったもの③

ここちゃんが、
1つ目の幼稚園に通っていた頃のことです。

アンパンマンが大好きでした。

当時は今ほどぬいぐるみの種類も多くなくて、

私は、
「頑張って通えているご褒美に」と思って、
フェルトでぬいぐるみを作るようになりました。

1週間頑張ったら、1つ。

ご褒美シールのような感覚で、
少しずつ増やしていこうと思っていました。

ここちゃんにとっては、
新しい一歩である「幼稚園に行くこと」。

そして、
それを支えようとする私なりの形が、
このぬいぐるみでした。

何を作るかは内緒。

開けるまでわからない、
その頃ここちゃんがハマっていた
ガチャガチャのような楽しみ方でした。

私はキャラクターを決めて、
下絵を描いて、
パーツを切って、縫って。

思い返すと、いろいろ作りました。

青きんちゃん、かまめしどん、
てんどんまん、かつどんマン、
カレーパンマン、おにぎりまん……

作れるものを探したり、
うまく応えられなかったり、

夜な夜な作りながら、
「この先どうしよう」と思ったこともありました。

ガチャガチャなので思うようにいかなくて、
ぷんぷん怒ることもありましたが、

それでも、
私にできることといえば、
あの頃はそれくらいでした。

これは、
当時の私なりに、
ここちゃんのためにやっていたひとつの形です。

でも、

本当に大切なことは、
そこではなかったのだと思います。

あの時に必要だったのは、
ぬいぐるみではなかった。

それに気づいたのは、
少し時間が経ってからでした。

まるで、
ゆっくり進んでいくカウントダウンのように。

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