
5歳まで使ったシャンプーハットとわが家のお風呂対策
「顔に水がかかるのが苦手」「シャンプーを嫌がる」──そんなお子さんとのお風呂に悩んでいませんか?
わが家の娘も、まさにそうでした。
とくに洗髪のとき、水がほんの少しでも顔につくのがどうしても苦手で…。
今回は、そんな娘とのお風呂の時間を変えてくれたシャンプーハットの存在と、
5歳まで続けたわが家なりの小さな工夫について、ふり返ってみたいと思います。
🪄 前回の記事はこちらからどうぞ
👉 🛁 怖くて、お風呂に入れられなかった日々|“母なのにできない”と思っていた頃のこと
👨👩👧 お風呂に入れられなかった日々と、父の存在
なぜ私が“できなかった”のか
娘が赤ちゃんだった頃、私はお風呂に入れることができませんでした。
滑ってしまいそうで怖い、泣かれるとパニックになってしまいそうで怖い。
そんな自分に、自信が持てなかったのです。
代わりに、私の父が毎日お風呂を担当してくれていました。
そして、娘も父には安心して身をゆだねている様子で、とても穏やかな表情をしていたのを今でもよく覚えています。
🌿 1歳から始まった“私との挑戦”
シャンプーハットのこだわりポイント
1歳を過ぎた頃から、少しずつ娘が「お母さんでも大丈夫かな?」という気持ちを見せ始めました。
その時、登場したのが──
🧢 シャンプーハットです。
使ったのは、よく見るタイプよりも傘が広くてフィット感のあるもの。
水が顔に一滴でも垂れないことが絶対条件でした。

顔に水がかからないための2段階洗い
洗髪のときは、こんな“2段階方式”を取り入れていました。
- まず、頭頂部だけをていねいに洗う
- 次に、ハットの下の髪をていねいに洗っていく
そのとき、娘の表情がふと変わります。
父には完全に安心しきっていた娘も、私には少し距離を取るような目をしていました。
「この人、本当に大丈夫かな?」 というようなまなざし。
あの瞬間、“私は試されている”と感じたのを覚えています。

💦 どうしても避けたい「水が顔につく」感覚
それは特性?それとも「あるある」?
どんなに慎重にやっても、「顔に水がつくことだけは避けたい」──そう思っていました。
少しでも失敗したら、娘がシャンプー嫌いになってしまうかもしれない。
「もうママとは入りたくない!」なんて言われたら、
また逆もどりになってしまう気がして。
だからこそ毎日、すごく慎重になっていました。
2段階でも3段階でも、まずは“洗える経験”を積んでいきたい。
嫌な記憶にすり替わらないように、成功体験をひとつずつ重ねていく──そんな気持ちで取り組んでいたのを思い出します。
娘が顔に水がかかるのを嫌がったのは、もしかすると感覚の繊細さが関係していたのかもしれません。
でも、それが“特性だから”というよりは、その子その子の感じ方やこだわりの表れだったように思います。
実際、「顔に水がかかるのが苦手」という子は、案外たくさんいますよね。
だからこそ、「そうなんだね」って受けとめてもらえるだけで、
きっと子どもは安心できるんじゃないかな、と思うのです。
そして、このとき大活躍だったのが──
🧢 ドラッグストアで見つけた、柔らかい素材の広めのシャンプーハット。
本当に、これがあってよかった。
ちょっとの工夫で娘が安心できるなら、それで十分。
子育てって、特別なことをしなくても、
“そっと寄り添ってみる”ことで、ちゃんと伝わるものがあるんだなと、今になって感じています。
🎓 シャンプーハット卒業は、娘のタイミングで
5歳まで続いたシャンプーハット
他のお子さんより長かったかもしれません。
でも私は、無理に外すことはしませんでした。
「この子が自分で『やめたい』と思うその日まで待とう」
そう決めていたのです。
「今日は、ハットなしでやってみる」の日
ある日、娘が言いました。
「今日は、ハットなしでやってみる!」
そうして、洗面器のお湯をふたりで「いち・に・さん〜!」とかけ声をかけながら、
娘は自分の力でお湯をかぶり、シャンプーハットを卒業しました。
大泣きして嫌がることもなく、前向きな記憶として残せたことが、私にとっては何よりうれしかったです。
🏊♀️ 実は…今でもふたりでお風呂に入っています
お風呂は、親子の語らいの場所に
ちょっと内緒の話ですが……
今でも、娘と一緒にお風呂に入ることがあります。(もうすぐ二十歳になるというのに!)
だけどこの時間が、
**ふたりにとってとっておきの“リセットタイム”**なのです。
「今日、こんなことがあってね」
「ちょっと嫌なこともあったけど、話したら楽になった」
そんな会話が、湯気の中でぽつりぽつりと流れていきます。
あの頃の自分を、癒やす時間
娘とお風呂に入れなかった、あの頃。
私は「母なのにできない」と自分を責めていました。
だけど今は、
大切なお互いの癒しの時間に変わりました。

📣 おわりに|“できなかった自分”を責めないで
子育てには、**「できなかったこと」や「うまくいかなかったこと」が、たくさんあるもの。
でもそれって、“その時の自分なりに、必死に頑張っていた証”**でもあるんですよね。
シャンプーハットを使い続けた日々も、
娘と語らう今の時間も、
きっとどれも、信頼を育ててきた大切な日々だったのだと思います。
だから今なら、あの頃の自分に
「だいじょうぶだよ」って声をかけてあげたいです。
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