
ただの疲れじゃなかった私の体験
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📸 写真でたどる東京観光 2日目|(浅草 銀座編)
今回はその続きとして、東京で溜まった疲れが体調不良という形で現れてきます。
東京で娘とたくさん歩いて帰宅した翌日。
「さすがに疲れてるな〜」なんて思っていたのですが、
徐々に、**「これはいつもの疲れと違う」**という感覚が出てきました。
右の横腹が、内側から針で刺されるように痛い。
ビリビリ…チクチク…突き上げるような、尋常じゃない痛み。
しかも、それは昔、水疱瘡をしたあたりとは違う場所。
以前にも疲れが溜まったときには、跡のある場所がチクチクした神経痛のような感覚として現れることがありましたが、それは数日すれば自然に治っていました。
なので今回も同じだろうと思っていたのに――治るどころか、時間の経過とともに悪化していく状態だったのです。
💊 薬局からのひとことに、ただならぬ気配を感じて
治るどころか悪化していく中で、念のために薬局に立ち寄りました。
すると薬剤師さんからのひとこと。
「ここでは何も出せません。すぐ病院に行ってください」
この言葉で、ようやく事態の深刻さに気づいたのです。
その翌日、いつものかかりつけ医(内科)を受診しましたが、
「ここでは帯状疱疹の治療はできないので、皮膚科か内科など“帯状疱疹を診てくれる専門の病院”に行ってください」
と案内されました。実はこの帯状疱疹という病気、どの病院でも診てもらえるわけではなく、 対応している診療科(皮膚科・内科・ペインクリニック)や設備があるところでの受診が必要になるようです。
私は、家の近くにある帯状疱疹を診てくれる内科をまず受診しました。
🏥 病院での診断と、最初の衝撃
紹介された病院で横腹を見せると、
先生は即座に言いました。
「ああ、これは帯状疱疹です」
そして確認されたのがこの質問:
「小さいお子さん、近くにいませんか?」
帯状疱疹のウイルスは、水疱瘡にかかったことのない子どもに感染する可能性があるとのこと。
さらに先生はこう続けました。
「このあとすぐ、ペインクリニックでブロック注射を受けてください」
えっ、何それ?少し考えさせてくださいと断ると、
「なんで?受けない理由があるの?」
「帯状疱疹後後遺症!これが一番怖いから」
と逆に驚かれ、私は動揺してしまいました。
💊 抗ウイルス薬だけは、すぐにスタート
受診したその日、まずは薬だけ処方してもらい、いったん帰宅しました。
発症から2日目に抗ウイルス薬と鎮痛剤を開始できたのは、今思えば本当に救いでした。
私が処方されたのは「アメナリーフ(一般名:アメナメビル)」という抗ウイルス薬。
1日1回の服用で済むタイプで、飲み忘れの心配が少なかったのが助かりました。
とはいえ、薬代・診察代を含めて1万円弱。抗ウイルス薬だけでも保険適用で6000円ほどかかり、金額にも少し驚きました。
📸 1週目に処方されたお薬です

※写真は、実際に私が服用したものです。
抗ウイルス薬(アメナリーフ)は、発症後すぐに服用できたことがその後の経過に大きく影響したと感じています。
その他にも、痛み止め数種類、胃薬など症状に応じたお薬が処方されました。
※これは私の一例です。服用や治療は必ず医師の指示に従ってくださいね。
🌙 眠れない夜と、“神経ブロック注射”への葛藤
その後、夜は眠れないほどの激痛が続きました。
例えるならば、刃物の先で突かれるような痛み。
布団の中でくの字に丸まり、
朝まで身をよじるように痛みに耐える日々。
限界がきて、ペインクリニックを受診します。 「神経ブロック以外の治療法があれば…」と願う私に、先生は冷静にこう言いました。
「この痛みで神経ブロックを受けないなら、うちでできる治療はありません」
私はその日、何もできずに帰宅しました。
💉 そしてようやく、神経ブロック注射へ
この時の、痛みはと言えば、日中はずっと激痛の中で仕事に行きました。
一番辛いのは、横になった時も痛みが変わらず続くこと。
また痛みで眠れないこと。
翌日、再び限界を感じてペインクリニックへ。
ついに神経ブロック注射を受けることを決断。
レントゲン室にて肌着になり、うつ伏せで待機。
注射は少し時間がかかりましたが、それほど痛みは強くありませんでした。
処置後は歩行禁止となり、ストレッチャーで別室の休憩室に。
30分ほど横になったあと、静かに帰宅。
「……あ、ラクになった」
痛みから解放され、「もっと早く受けていれば」と思いました。
この日、**神経ブロックと薬で6900円ほど。**病院によって価格は異なるそうです。
⏳ でも、当日中にはまた痛みが再来💦 …
「え?もう切れたの?😢」
午前中に処置を受けたのに、夕方には再びあの鋭い痛みが戻ってきて…。
「これはまだまだ長い闘いになる」
私は静かにそう覚悟しました。
※神経ブロックの効果には個人差があります。
数日〜数週間持続する場合もあるそうですが、何度も治療が必要になるケースもあるそうです。
私の場合は1日ももちませんでした。
🌟 ここまでが“私の帯状疱疹1週目”
今思えば、
この1週間はただの体調不良では片づけられない、
身体と心を使った“サバイバル”のような日々でした。
でも、
- 抗ウイルス薬を発症初期に始められたこと
- 神経ブロックに踏み切れたこと
この2つは、これからの回復のための大切な第一歩だったと、今では思っています。
そして正直に言えば、
「あの時もっと早く病院に行っていれば…」
そんな後悔がないわけではありません。
いつもの疲れや神経痛と同じだろうと様子を見てしまったけれど、
みるみるうちに悪化していった今回の経験は、
「小さな違和感を放置しないことの大切さ」を教えてくれました。
🩺 帯状疱疹についてのプチ情報
帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)の原因となる**「水痘・帯状疱疹ウイルス」が再活性化することで起こる病気で、皮膚に痛みや発疹、水ぶくれ**が現れます。
抗ウイルス薬はできるだけ早く服用することが重要で、
**発疹が出てから「72時間(3日)以内」**に服用を始めると、
ウイルスの増殖を抑え、症状の悪化や後遺症(帯状疱疹後神経痛など)を予防しやすくなります。
🔗 参考情報
帯状疱疹の初期対応や神経ブロック治療については、以下の専門医によるコラムも参考になります:
中村AJペインクリニック|帯状疱疹が疑われたら72時間以内の受診を
※本記事は筆者の体験に基づいた記録です。症状や治療に関しては、かかりつけ医や専門機関にご相談ください。
🟠 東京観光から始まった7回連載|写真とともに振り返る私の記録
このシリーズでは、東京旅行の思い出と、
その後の私の体に起きた異変まで――
体験をリアルに綴っています。
📌 次回は、帯状疱疹 2〜3週目の記録を近日公開予定です。