
50代で発症した帯状疱疹。痛みが長引く日々を、どう受け止めたか――
※この記録は、私が帯状疱疹を発症した時の体験記です。
最初の気づきや、診断・治療の始まりについては、こちらに綴っています👇
👉 🗓️【1週目】50代で感じた帯状疱疹の前兆と初期の痛み|
💊 抗ウイルス薬の終了と、変わらない痛み
抗ウイルス薬の服用は、7日間で終了しました。延長もなく、**「飲み切りで終了」**という形でした。しかし、薬が終わっても、痛みに変化はありませんでした。
神経ブロック注射を受けた直後は多少ラクになったものの、その効果は半日ほどで切れ、再び強い痛みが戻ってきました。
神経ブロックは最低でも1週間は間隔を空ける必要があるとのことで、私はその間、激痛と向き合う日々を過ごしました。
💊 なぜ抗ウイルス薬は「7日間」だけなの?
帯状疱疹の治療には、ウイルスの増殖を抑えるための抗ウイルス薬が使われます。
この薬が最も効果を発揮するのは、「ウイルスが活発に増えている初期」。
そのため、**発疹が出てから3日以内(遅くても5日以内)**に服用を開始することがとても大切です。
🗓️ 抗ウイルス薬「7日間」の理由とは?
- 7日間しっかり飲み切ることで、ウイルスの増殖を抑える
- 症状の悪化や**後遺症(帯状疱疹後神経痛)**のリスクを軽減できる
- それ以上飲んでも効果は増えず、副作用のリスクが高まる可能性がある
💡 薬を飲み終わったあとも…
抗ウイルス薬の効果でウイルスはすでに抑えられていても、
- 皮膚症状や神経痛などの痛みがしばらく残る
- それは「治っていない」のではなく、ウイルスの後の炎症や神経のダメージが続いている状態と考えられます
そのため、抗ウイルス薬は追加しないまま、残った症状には塗り薬や痛み止めで対処していきます。
📌 ポイントは、「しっかり7日間、指示通りに飲みきる」こと!
焦らず、体の回復力を信じながら付き合っていくことが大切です。
🔗 もっと詳しく知りたい方へ
👉 たいじょうほうしん.jp|帯状疱疹の治療について
(日本皮膚科学会監修)
⏰ 仕事と家庭、日常に痛みが重なる
服用していた薬は、鎮痛薬4種と胃薬1種の合計5種類。(最初の内科で処方してもらったお薬)
- 午前中はなんとか気力で乗り切れる
- しかし午後になるとズキンズキンと数秒おきに襲ってくる激しい痛み
(それは体の内側から、先の尖ったもので突き刺されるような感じでした) - 夕方には車の運転さえつらい状態
道のりが何倍にも感じられ、運転中も冷や汗がにじむような時間でした。
帰宅後はすぐに家事。高齢の家族もいるため、手抜きできない晩御飯づくりが続きました。
特に辛かったのは、横になっても起きていても痛みが和らがないこと。
2週目は「日中も夜も痛い」状態が続いた時期でした。
💉 2回目の神経ブロック注射
2週目に入ったある日、私は再びペインクリニックを訪れました。
手順は1回目と同様。レントゲン台で注射を行い、処置後は別室で横になって休む流れでした。
ところが…今回は痛みがまったく引かない。
「え?注射の効果が・・・」というのが正直な実感でした。
しばらくしてから微妙に痛みが引いたような気もしましたが、全体としての効果は感じにくいものでした。
前回同様に処方されたのは**「タリージェ」**という痛みを和らげる薬。帯状疱疹の神経痛にも使われるお薬です。
(※この日、**神経ブロックとお薬で6530円。**病院によって価格は異なるそうです。)
先生に、神経ブロック注射の効果や回数について少し尋ねてみたところ、
「痛みの感じ方や回復には個人差があるため、定期的に受け続けることが大切なんです」と教えていただきました。
たしかに痛みが和らぐなら、できる限りの治療を…と思うのですが、
1回で6000円以上かかる注射を何度も受け続けるとなると、現実的にはなかなか悩ましいもの。
「続けるべきか」「費用はどうしようか」
治療と生活のバランスの中で、いろんな思いが交差したのも事実でした。
再度のブロック注射はまた1週間後まで受けられないこともあり、私は真剣にこの痛みとどう向き合うかを考え始めました。
この頃の痛みは、最初は右横腹に集中していたのが、日に日に広がっていくような感覚がありました。
最初は湿布薬が効果的で、貼ることでかなり楽になったのですが、 次第に胸の下中央付近、右の肩甲骨の内側まで痛みが拡大していき、焦りと不安が増していきました。
「湿布が逆に悪かったのかも…」とか「お薬が合っていないのかなあ」
さえ感じる時もありました。
😢 不安と、後遺症への恐れ
「この強い痛みが後遺症として残ってしまうのではないか」
その不安が、日に日に頭を離れなくなっていきました。
テレビCMで流れている「コロナ後の現代病」「痛みが消えないこともある」という言葉が、現実として自分に迫ってくるような感覚でした。
この頃、少しでも効果があればと**漢方薬(芍薬甘草湯・桂枝加苓朮附湯・柴胡桂枝湯など)**を試してみたのですが、即効性はなく、むしろ「これを飲んだから痛みが強まったのでは…」と感じてしまうほど、この頃の痛みは強かったです。
そしてそんなある時、知人のお母さんが昔、帯状疱疹で長く苦しんだという話を聞きました。
良くなるまでに10ヶ月ほどかかり、途中で電気療法を受けながら、少しずつ回復していったそうです。
「時間がかかっても、ちゃんと治ることもあるんだ。」
そのエピソードは、私にとって希望の光になりました。
🌙 腹巻きとコルセットの“発見”
**[体を温めるために使っていた腹巻と、コルセット]


※1枚目:母から借りた体を温める腹巻&コルセット。
※2枚目:ダイソーで購入したコルセット(後ろ側)
最初は「苦しいかな?」と思っていたのですが、背面に芯があることで、むしろ呼吸が深くできる感じ。
支えがしっかりしているから、“押さえつける”というより“支えてくれる”感じがしました。
この頃から、横になるとラクになる時間が増えていきました。
ただし起きると激痛。午後になるとまた痛みが増してきます。
しかし、夜眠れるようになっていったことは私にとって大きな救いでした。
よくネットなどでは「痛みのある側を上にして寝る」という情報も見かけましたが、帯状疱疹は片側にしか出ないのが基本だそうです。
私の場合は、痛みが強すぎて、とてもその側を下にして寝られる状況ではなかったというのが正直なところでした。
そして試したのが、腹巻きとコルセットの併用です。
これは、知人のお母さんの「温めて良くなった」話がヒントになりました。
さらに、痛みの反対側に湿布を貼るというセルフケアも、自分にはとても合っていました。
それまでの痛みは、体の内側から鋭く突き刺すように始まり、そこから放射線状に外へ広がっていくような感覚でした。
ところが、コルセットを着けるようになってからは、その広がっていた痛みが、身体の表面で“キャッチ”されるような不思議な感覚に変わりました。
まるで、痛みがそれ以上拡散しないように、そっと受け止めて閉じ込めてくれているような――私にはとても合っていたのだと思います。

*この時期は、湿布も体のどの部分にするのが楽かを探っていました。
コルセットは少しきつく締める必要があるため、1時間おきに位置を上下にずらすなど、こまめな調整をしながら使っていました。
📝 次回予告
「3週目の終わりから少しずつ光が見えてきた」
そんな日がやってきます。
完治ではないけれど、痛みが**“確実に薄れてきた”**ことを実感できる時期でした。
次回は、その兆しと兆候について近日公開予定です。